オット、今なお廃人まっしぐら。

もう、どのくらい、オットは廃人的生活をしているのだろう。
何も喋らず、認知症のお年寄りのごとく、ただひたすら、眠り、眠り、眠り……。

食欲だけはあるのだけれど、いつからか、歯を磨くことも、顔を洗うことも、
爪を切ることも、ヒゲをそることも、言わなければ、自発的にしなくなった。

もうそろそろ、1年かなぁ。日々、悪化しているってことか。
こんなことになるなんて、思ってもいなかった。

何度も離婚を考えた。でも、根本的には、オットのことが大好きで。
治ってほしい、治ってほしい、せめて治る方向に向かってほしい。

とりあえず今日、障害年金の届け出をしてみた。
もしも通れば、経済的困窮を打破する一助になるはず。

窓口担当の方が、手続きの際、児童扶養手当について教えてくれ、
子育て支援課で確認していったらいい」と教えてくれた。
オットの年金支払い免除も考えたほうがいいって、教えてくれた。
行政支援、いろいろあるんだね。
営団地にも、申し込んでみた。

いつか、もしもオットが少しでも元気になったら、
どこかの誰かに、大黒柱がうつ病になったときに役立つような
本の企画を持ち込もうっと。

オットの店は、幸か不幸か、売り上げの数字自体は悪くない。
ただ、オットの年金や生命保険や、健保のお金がかさんでいるのと、
オットが不在なぶんの人件費がかさみ、赤と黒の境目にいる感じ。
本当に、すばらしくみんながんばってくれている。
彼らに、何とかして報いたい。
でも、我が家に必要な現金を稼ぐには、私が外貨を稼ぐほかなく。
ジレンマに押しつぶされて、泣きそうになる。

いつまで続くのかなぁ、5足のわらじ。
オットの店仕事と、会社仕事と、自分仕事と、家事育児と、廃人オット介護。

明日、保険内で認知行動療法をしている都内のクリニックの初予約電話。
オットにとって、はじめてのセカンドオピニオンになるかも。
今の主治医、とても親身にオットを診てくれているのだけれど。
たぶん、主治医は何かを誤解している。だからオットは、安穏とひたすら廃人一途。

このままでいいわけ、ない。このまま治らないわけ、ない。
そう信じて。
さあて、締め切り、締め切り、と。



 

オットがウツになったワケ

オットは、従業員を抱える自営業者です。

起業時は4~5人、発病時には10人以上の従業員を抱える、自営業者でした。
経営的には大成功!ではないものの、悪くもなく、何とかやりくりできる
経営状態だったにもかかわらず、オットはうつになりました。

頼っていた人材が退職し、その後の数カ月頼るポジションの人間が定着せず、
その間に諸因により売上が低下し、オットは「壊れ」たのだと思います。
一人で抱え込んでいたわけです。

オットはプライドが高く、人に口出しされるのがキライで、
だから自営業者になったタイプなのです。
発病前、何度となく数字の整理をするよと持ちかけても
うるさい、構うな、口出すなと怒られるだけでした。

発病当初は、そうは思わなかったのですが外的要因もあるけれど、内的要因も大きい。

以来、仕事と子育てと家事に追われ、オット事業人に頭を下げ、金策に走り、
金勘定に頭を痛め、オット事業の従業員の言動に傷つき、歯を食いしばってきた今
オットが「壊れた」のも無理ないなぁと

でも、これ、誰のせいでもないんです、多分。
結果なのです。

と、いうのは、しばらくのちに導き出したことでして。
当初、私は「オットが一人でがんばってしまったからだ」と
内助の功が足りなかったのだとばかりに、目一杯、オットの仕事を肩代わりしました。
というのも、発病の当初「うつ病は必ず治る!」と見聞したものだから、
母業・自分の仕事・オットの仕事の肩代わりという3足のわらじを履けば、

やがて道が見えてくると信じていたからです。

そしてきました。

オット廃業という選択肢を取らなかったのは、返済しなければいけない借金もあるし、
オットに「リスタート」は困難だからと考えたから。
事業はオットの、まさに「すべて」なのです。
全身全霊を賭けて立ち上げ、続けてきたもの。人の問題等があり、
事業が原因でうつ病になったとはいえ、事業を失ったらオットの「帰る場所」が
なくなってしまうと考えたのです。

事業がうつの原因なら、復職は酷だろ?」と思うかもしれません。

でも事業主として10年以上「俺様」だった50代のうつ病のオットは、
もともと新しいことに取り組む意欲も、PCスキルもありません。
非好奇心旺盛で、PCを使えない(使いたくない)人間であり、
でもプライドはとても高く、うつ病3年目の今なお、すべてを絶賛拒絶中です。
手がけている事業の同業他社への転職も、リスタート転職も、そして復職も。

廃業したとしても、オットの事業の膨大な借金を返しながら、
働かないオットを養って家族3人で暮らせる収入は、
恥ずかしながら、ワタシには稼げませんでした。

だから、とにかく歯を食いしばるしかなかったのです。




雨のち晴れ、を信じて。ブログ始めました。

この2年間、つらいことがたくさんありました。
それは現在進行形で、今なおどよーんと暗い影を
ワタシとわが家に落としています。

だから、ブログ始めます。

大黒柱だったハズの、大好きなオットがうつ病になり、東奔西走の日々。
整理がつかず、ろ過できないキモチが、いよいよワタシを侵食し始めたので
ときどき、吐き出します。

そして、ときどき楽しいこと、うれしいことも、書きたいな。

もしもご覧になった方のなかで、うつ病の家族を支える人、
その他もろもろにまつわるリアルをご存じの方がいらっしゃいましたら
ぜひご意見ご感想をお願いいたします。